女性活躍推進は1日にしてならず

福井県では全国で女性の就業率、共働き率共に全国トップクラス。
しかし女性の管理職率は下から2番目という結果です。
また日本は世界の中で就業者に占める女性の割合は約45%あるものの
管理職に占める女性の割合は約13%にすぎません。
管理職に占める女性の割合では世界的にみて日本は後進国であると
認めざるをえません。
2015年当時の政府は最重要政策の一環として女性活躍促進法を制定しました。
⼥性の個性と能⼒が⼗分に発揮できる社会を実現していく法律です。
現実では、大企業や行政から徐々に推進が進められています。
ただ浸透するにはとても時間がかかります。
そんな中、創業50年を迎えた上坂会計グループでは
創業当時から女性が活躍する組織風土があります。
申告業務という事務職で女性が得意な職種ともいえますが、
社風として男女ともにお客様に向かって精一杯力を
出しきることを目指しています。
ちなみに上坂会計グループの
役員・リーダー職の女性管理職率33%となっています。
また20年以上就業している役員・従業員の女性割合は66%となります。
更に10年以内に出産をした女性スタッフにおける復帰率は70%です。
こうしてみると女性が働きやすい職場だといえるかもしれません。
しかし何か特別な制度があるわけではありません。
要因を考えると、
全て個別対応しながら丁寧に話し合いを継続したこと。
会社の目指すべきところ(ビジョン・ミッション)を示し
個人のキャリアや事情を合わせて何度も話す場を持っていく。
お互いが良い方向になるように、相手を理解しあう
関係性を築いていく。
そういった努力をお互いにしていきました。
中小企業にて女性活躍推進を浸透させる1つに、
経営者側と女性従業員の時間をかけた信頼関係の構築が
ポイントであり、日頃から試されると感じています。
簡単ではないのですが、だからこそ挑戦し、
将来を見据え継続していくことではないでしょうか?
「女性活躍推進は1日にしてならず」
私が20代のとき、
「これからは女性が活躍する時代だからしっかり頑張りなさい」と
先代の奥様から声をかけられました。
その時、私は未来に勇気と希望を持ったことを
今でも昨日のことのように覚えています。
そういう未来が来るといいなと「想う」ことから始める。
そして何か、具体的に一歩はじめてみる。
「想い」からはじまる一歩一歩の積み重ねが
未来を創り、協力者がでてくるのです。
私も中小企業で現役で働く1人の女性として「想い」
からはじめて、一歩一歩を確実に堅実に歩んできました。
「今」働く女性として幸せを十二分に感じられているのは、
周りの方々のお陰です。
「これからはあなたたちの時代になるよ!働くって楽しいよ」と
20代で受け継いだバトンを次世代に渡していきたい。
そして私自身は次世代がわくわくする事業をつくる
ことが女性性活躍推進の一助になればと考えています。
(Writer CFP 蒲幸恵)