
ご相談事例
ご相談内容
【金利上昇における住宅ローンを整える】
(60代ご夫婦/会社員)
ご相談の前提
「日本の金利が上がってきたと聞いて、
住宅ローンを変動から固定に変えた方がいいのか、
それとも繰り上げ返済をした方がいいのか、迷っています。」
今回個別相談に来られたのは、40代の共働きのご夫婦・Aさんご夫妻です。
金利上昇のニュースを見て、不安を感じられたそうです。
Aさんご夫妻は、
・住宅ローンがまだしっかり残っている
・教育費がこれから本格化する
・老後のことも少し意識し始めている
そんな、まさに判断が難しい時期でした。
個別相談でアドバイスしたこと
まずお伝えしたのは、
「固定金利は、すでに将来の金利上昇を織り込んでいる」
という点です。
固定金利は、10年国債などの長期金利に連動します。
そのため「金利が上がりそう」と感じた時には、
固定金利はすでに上がっていることが多いのです。
一方、Aさんが選ばれていた変動金利は、
政策金利(短期金利)がベース。
すぐに返済額が大きく跳ね上がる仕組みではありません。
ここでよく話題になるのが、
金融機関の「5年ルール」「125%ルール」です。
これは、
金利が上がっても
・返済額は5年間変わらない
・見直し時も最大1.25倍まで
という、急激な負担増を防ぐ仕組みです。
ただし注意点もあります。
返済額が守られている間、利息が増え、元金の減りが遅くなることもあります。
そこでAさんには、
「固定か変動か」の二択ではなく、
一部繰り上げ返済という選択肢も一緒に検討してみることをお伝えしました。
ただし、生活費6か月分以上の資金を残すこと、
教育費や老後資金とのバランスを見ることが前提です。
Aさんご夫妻の場合、
老後資金についてはこれから準備が必要な状況だったため、
保険も含めて、老後の年金づくりと住宅ローンをあわせて考えていくことになりました。
最終的に、
・変動金利は継続しつつ
・老後資金づくりを優先しながら
繰り上げ返済をするかどうか、
今後も一緒に検討していく形となりました。
■FPからひと言
住宅ローンは、「金利を当てるゲーム」ではありません。
家計がどこまで耐えられるか。
そして、将来の自由度を残せているか。
40代は、これからの人生設計を見据えて
住宅ローンを“整える”とても大切な時期だと感じています。
お客様の声
教育費や老後資金とのバランスを、改めて考えてみたいと思います。
相談してよかったです。



