ご相談事例
ご相談内容
【高齢者にとっての投資のお悩み】
(福井市/80代/年金生活者)
ご相談の前提
相談者は80代後半のご夫婦。
60歳の退職を機にまとまった退職金を受け取ったことから、
少しずつを投資に回しながら運用を行っていました。
長期間運用していたこともあり、投資の効果や実績もご自身で実感されており、
預金だけではなく一部は運用に回しながら資産形成していくことの重要性も感じられています。
この度、80歳になり運用は果たしていつまで続けていくべきなのか。
止め時はいつなのかといったこれまでにはなかった新たな悩みが出てくるようになったようです。
個別相談でアドバイスしたこと
長期間の運用も既に実行しており、効果も実感されている方は高齢になるにつれ、
止め時がわからないというご相談は多くいただきます。
そうした際には、以下の2点を中心にお伝えしています。
①投資を開始した目的や夢(やってみたい事)に立ち返り、何のために運用していたのかを振り返る時間を持つ。
②売却の目安の数値を持っておく。
①については、投資開始の目的は一人ひとり違い、お子さんの教育資金やマイホーム購入資金、
老後の生活費や老人ホームの入居費用など、千差万別です。
長期間の運用をしていく中ではご自身の環境もどんどん変化していくため、
目的も変わっていくものでもありますが、“何のために”という部分がなく、
漠然としたまま続けていくと、止め時がわからないという状況に陥ってしまいます。
今回のご相談者夫婦も目的なく投資を続けている状態にいつしかなっていたので、
ご夫婦の投資を始めようと思ったきっかけや今後の夢(やりたい事)を話していただく時間を持つようにしました。
お二人とも高齢ではありますが、まだまだお体も元気であるため旅行には出かけたいとのことでした。クルージングもしてみたいという夢が昔からあったようなので、今後は投資で増えた資金をどう使っていくべきかを考える時間が必要であることをアドバイス。
②については、予め〇%上昇したら売却する。利益額が〇万になったら売却する。
というように明確な数値を定めておくことも一つの方法です。
株価が上昇している局面においては、まだ値上がりするのではないだろうかと期待し、
利益を確定できず、売却を先送りすることがあります。
これが売り時を迷ってしまう一つの要因でもあります。
高齢者だけに限ったことではないですが、
自分の中に数値として決めておくことで判断に迷わない仕組みを創ることができます。
亡くなる最期まで投資で貯め続ける事も一つの考え方ではありますが、
増やすだけでは満足感は高まらないものだとも思っています。
自分らしくお金を使うということは簡単なようで実は難しいですが、
貯めたお金を使う勇気も大切であることをお伝えしました。
ご相談者のお二人もせっかく積み上げた資金なので、
今後は体が動くうちに思い出を作るためにお金は使っていくようにします。
とのことでした。
お客様の声
また、売り時に迷ってしまうことのないように自分たちの中で数値を決めておくようにしてみます。