
ご相談事例
ご相談内容
【「マンションで相続対策できますよ」と勧められたけれど…】
(福井市/40代男性/会社員)
ご相談の前提
親が亡くなり、ひと段落ついた頃。
「次は自分のことも考えておかないと」と思っていたところに、
ある業者さんから「相続対策になりますよ」とマンション建設の提案がありました。
本当にそれが自分にとって良い選択なのか、迷いと不安を抱え、相談に来られました。
個別相談でアドバイスしたこと
相続対策としてのマンション建設──その仕組みと注意点
まず、「マンションが相続対策になる」と言われる理由について、図を使いながらご説明しました。
借入をして建てたマンションは、評価額が下がるため、相続税の節税につながることがあります。
しかし、この仕組みには落とし穴もあります。
節税効果はずっと続くとは限らず、年数が経つと変化するマンション経営は「事業」であり、
収入と支出の計画が必要。
借入金が発生するため、返済も含めた長期の資金計画が不可欠。
さらに、不動産を所有することで将来的にかかってくる修繕費・管理費・固定資産税などの
費用も考慮する必要があります。
立地や人口動態も含めて、長期的な視点で考えなければなりません。
■重要なのは「全体の資産バランス」と「ライフプラン」
“相続対策だけ”では判断できないことがたくさんある。
「部分的な相続税対策」に偏るのではなく、
ご自身の今後のライフプラン
家族構成や将来の暮らし方
資産全体のバランスとリスク分散
こうした“全体像”をもとに判断することが大切です。
最近では「建てたけど後悔している…」という声も聞かれます。
今回は、マンション経営を無理に進めることなく、
まずはご自身の人生設計と資産の方向性を整理するところから始めることになりました。
■担当FPよりひとこと
「相続対策」は目的ではなく、“手段”の一つ。焦らず、全体を見ながら考えていきましょう。
冷静に判断できてよかったです。
お客様の声
正直、押しに負けそうになっていました。
でも、福井のように人口が減少している地域で本当にマンションを持つことが自分に合っているのか、冷静に考えるきっかけになりました。
ライフプラン全体を見ながら、相続対策や資産運用を進めていきたいと思います。
これからも相談に乗ってくださいね。
